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穀物の生産見通しを発表(豪州)

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 豪州農業資源経済科学局(ABARES)は6月11日、2018/19年度(7月〜翌6月)夏作物の生産予測の見直しを行うとともに、2019/20年度冬作物の生産予測を発表した(注)

(注)豪州の夏作物は、10月〜翌年1月に播種、3月〜6月に収穫を行う。冬作物は、3月〜6月に播種、10月〜翌年1月に収穫を行う。また、本発表の段階では、2018/19年度夏作物の収穫が概ね終了しており、2019/20年度冬作物の播種が概ね終了している(図)。
 
 

【夏作物】生産量、干ばつにより大幅減

 夏作物については、作付面積は、105万7000ヘクタール(前年度比17.6%減)と、前回予想(2019年2月)から2万3000ヘクタール上方修正されたものの、主産地であるクイーンズランド(QLD)州およびニューサウスウェールズ(NSW)州で発生している干ばつにより、綿実および米で大幅な減少を見込んでいる(表1)。
 生産量は、作付面積の大幅な減少に加え、干ばつにより単収も大幅に減少することから、259万トン(同35.0%減)と、前回予測から15万3000トン下方修正され、大幅な減少を見込んでいる。
 主要品目別に見ると、夏作物で最も生産量の多いソルガムは、乾燥した天候により単収は減少するものの、作付面積は49万6000ヘクタール(同7.4%増)とかなり増加することから、生産量は127万8000トン(同1.8%増)とわずかに増加すると見込んでいる。
 第2位の綿実は、作付面積は34万3000ヘクタール(同34.8%減)と、干ばつによりダムの貯水率が大幅に低下していることから、かんがいを利用する地域を中心に大幅に減少したとされる。生産量は、作付面積の減少に加え、干ばつによる単収の大幅な減少により、68万5000トン(同54.2%減)と、前年度の半分以下の水準まで大幅に減少すると見込んでいる。
 第3位の米は、干ばつによりかんがい用水の確保が困難なことから、作付面積は6000ヘクタール(同90.1%減)、生産量は5万9000トン(同90.7%減)と、前年度の1割程度の水準まで減少すると見込んでおり、干ばつの影響の大きさがうかがえる。
 
 

【冬作物】生産量、前年度の不作から大幅増

 2019/20年度の冬作物については、作付面積は、1959万1000ヘクタール(前年度比8.9%増)とかなり増加すると見込んでいる。これは、NSW州南部、ビクトリア(VIC)州および南オーストラリア(SA)州で、播種の開始時期に降雨に恵まれたためである。一方、最大の生産地域である西オーストラリア(WA)州では、乾燥した天候によりわずかに減少を見込んでいる。
 単収は、前年度は干ばつにより東部を中心に減少したが、2019/20年度は、播種期に降雨があったため、1ヘクタール当たり1.86トン(同9.8%増)とかなり増加すると見込んでいる。
 この結果、生産量は、3637万9000トン(同19.5%増)と、干ばつにより生産量が同20.7%減少した2018/19年度と比較して大幅な増加を見込んでいる(表2)。しかし、ABARESによると、この2019/20年度の生産量は、2018/19年度までの過去10年間の平均値を10%程度下回っているとしている。
 
 
 地域別にみると、最大の生産地であるWA州における冬作物の生産量は、乾燥した天候により単収が大幅に減少するため、1441万3000トン(同18.7%減)と、豊作であった前年度から一転して大幅に減少すると見込んでいる。一方、前年度に干ばつにより大幅に減少していたその他の州は、播種期に降雨に恵まれ、作付面積および単収が増加したことで、大幅な増加を見込んでおり、特に、干ばつの影響が最も大きかったNSW州は、前年度から2.5倍と、大幅な増加を見込んでいる(表3)。
 
 
 主要品目別に見ると、冬作物で最も生産の多い小麦の生産量は、2119万1000トン(同22.5%増)と大幅な増加を見込んでいる。最大の生産地であるWA州は、820万トン(同19.2%減)と、乾燥した天候により大幅に減少するものの、NSW州(475万トン、同163.9%増)、SA州(430万トン、45.8%増)およびVIC州(320万トン、同64.1%増)では、干ばつにより不作であった前年度から大幅に増加すると見込んでいる。
 大麦の生産量は、小麦同様、降雨に恵まれた地域を中心に大幅に増加することから、919万1000トン(同10.6%増)とかなりの増加を見込んでいる。最大の生産地域であるWA州は、大麦の取引価格上昇に伴う収益性向上により、作付面積は増加するものの、乾燥した天候により単収が大幅に減少することから、371万トン(同24.5%減)と大幅に減少する一方、SA州(210万トン、同36.8%増)、NSW州(146万トン、同132.2%増)およびVIC州(180万トン、同63.6%増)が大幅に増加することから、全体では増加を見込んでいる。

【大塚 健太郎 令和元年6月18日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4394



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