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BREXITと向き合う英国食肉業界の状況〜AHDB職員インタビューより

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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響も未だ続く中、羊肉のみならず、英国産食肉全般のCOVID-19およびBREXITの影響について、英国農業園芸開発公社(AHDB)のアジア太平洋地域の食肉輸出部門責任者のジョナサン・エックリー(Jonathan Eckley)氏にリモートで話を伺った。

 同氏はまず、短期的にはBREXITの混乱は乗り越えられるという見解を示すとともに、改めてEUは引き続き重要な市場であり続けるであろうとした。一方、長期的にみると、経済成長などによるアジア市場の成長および重要性は高まるとみており、これに対する戦略がより重要になるであろうとした。

 また、COVID-19については、前例のない困難な状況下にあっても、英国食肉業界は、国内需要の増加に対応しつつ、2020年通年で66万トンの牛肉、豚肉、羊肉を世界中に輸出し、これらの輸出額は15億ポンド(2340億円:1ポンド=156円)以上に及ぶなど堅調に推移しており、依然として食肉部門における輸出の重要性は高いとした。英国政府は、ここ数年でEU域外市場への参入に成功しており、各部門の輸出環境の整備が進み、実際にアジア、北米など多くの市場に輸出量を増加させるなど力強い成長を遂げているという。
 一方、AHDBは3月12日にホームページ上で、BREXIT移行期間終了後最初の月となった2021年1月の貿易について、COVID-19およびBREXITによる影響が大きかったと報じた。農産品では特に食肉部門が大きな影響を受けており、EU向け輸出額は前年同月の1億3000万ポンド(202億8000万円)から5300万ポンド(83億6800万円)と大幅に減少し、前年同月比で59%の減少となった。移行期間の終了を見越して、2020年中に在庫を増やした事業者も多かったと予測されており、これら統計には引き続き注視する必要があるだろう。

 一方、エックリー氏は、日本との関係について、2020年は英国の牛肉輸出業者にとって輸出解禁後初の通年での対日取引となったが(英国産牛肉は2019年1月9日に23年ぶりに日本向け輸出が解禁となった)、輸出量は1600トンと順調に推移したと述べた。
 英国の生産者や食肉事業者は、高品質な牛肉、羊肉、豚肉を生産するため、農場からサプライチェーン全体を通じた高い生産基準を誇りに思っており、エックリー氏自身およびAHDB輸出チームは、これらの食肉をエキサイティングかつ魅力的な日本市場に引き続き届けるための支援を行っていきたいとした。また、農業者を支えるAHDBとして、日英間の強化されたパートナーシップが今後も継続していくことに大きな期待を寄せるとした。
 なお、日英包括的経済連携協定(EPA)は2021年1月1日に発効した。同EPAは、日EU経済連携協定(EPA)における英国市場へのアクセスを維持するものである。英国産食肉の日本向け輸出については、段階的に関税が削減されることとなっている。

 エックリー氏は最後に、インタビュー時に千葉の幕張メッセで開催されていた国際食品・飲料展(FOODEX JAPAN 2021)に参加できなかったことを残念に思うとコメントした。例年であれば、英国からAHDBや多くの食肉輸出企業等が同イベントに出展していたが、今年は、駐日英国大使館のみが英国ブースを設けることとなった。同氏は、「COVID-19の状況が少しでも早く改善され、再び日本で皆さんに会える日が来ることを心待ちにしている」とコメントした。
写真 Jonathan Eckley
【調査情報部 令和3年3月25日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-8527



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